学志入楽(慶應義塾大学通信教育課程)

思うところあり、慶應義塾大学通信教育課程(経済学部)に学士編入しました。志を持って楽しく学んでゆきたいと思います。

科目(スクーリング)回顧(国際経済学、西洋史概説)

 科目(スク)回顧、夏スク編の最後は2015年度夏スクの2期で受講した国際経済学と西洋史概説です。2016年度の夏スクは履修取消をしてしまいましたので、実際に受講した夏スクは2015年度が最後でした。

 午前の国際経済学はテキスト科目の国際貿易論に通じる科目です。貿易の意義を余剰分析をもとに考えるところからスタートします。久野先生は午後の世界経済論(久野先生の世界経済論はアジア経済が中心)も担当されておられ、午前午後と同じ先生で固める受講生も多かったようです。授業はパワポを中心に進みます。図を書いて考えるという経済学の王道的な進め方もあります。国際金融論の分野は科目を取らなかったのが惜しまれます。

 西洋史概説は当時、苦しんでいた西洋経済史2科目の対応として取りました。仕事の都合で2期ばかり行ってると取る科目が無くなってくる中での消去法というのもありましたが。先生が執筆されたテキスト配本の内容を元にパワポで授業が進みましたが、授業についていくには集中力が必要で、結構大変でした。歴史科目は奥が深いです。

科目(スクーリング)回顧(産業組織論、経済政策)

 スク科目の回顧が続きます。今回は2014年度夏スクの2期に受講した産業組織論と経済政策。午前に受講した産業組織論はモノやサービスの提供者である企業や企業グループを考察対象とするミクロの応用分野です。この科目の開講は今年が最後で当分、開講されないと1回目で仰ってました。スクの楽しみはいろいろありますが、私はなるべく「限定もの」を拾うのを基本にはしていました。この産業組織論もテキスト科目には無いので早めに受けようと思っていました。1期の経済法とのセット科目として考えると理解が深まると先生がおっしゃっていました。産業組織論にはいろんな分野がありますが、授業で扱われていたのは独占・寡占や合併・買収、価格差別化といった従来からある産業組織論の基本的知識をSCPパラダイムに即して解説するという感じでした。産業組織論の大きな柱として企業自体の組織をどうすればそのパフォーマンスを最も機能するようにできるかという問題を考える系統もあり、私の論文はどちらかと言えばそちらの要素が若干含まれています。

 午後の経済政策は通例、お二人の先生でのオムニバス式となっていますが、ペアの先生が在外研究?かでご不在の年で藤田先生がお一人で6日間ご担当されるある意味スペシャルな年になりました。藤田先生の話術・話題の豊富さが有名な科目ですが、授業自体は国民所得論の内容を中心に1000本ノックのように計算問題をやったりするなどその場での応用が必要になります。決して内容が易しいというわけではなく、頭をちゃんと使って考えなければその場ではわかりません。理解できているということの意味が問われる(成績評価とは別に)科目だと感じました。個人的にはこの1000本ノックについていけておらず、修行不足を大いに実感・反省しました。

科目(スクーリング)回顧(経済法、経済原論)

 スク回顧、2回目は2014年度1期に履修した経済法と経済原論です。この年の夏スクは仕事をちょっと無理して1~2期と連闘しました。取れる間にスクは行っておかないとという感覚からです。

 午前は経済法を取りました。前学は法学部でしたが、経済法は取ってませんでした。今回、慶應通信を受けるにあたり、基本姿勢として時間割が許せば前学で手薄だった法律科目も取るというものがありました。経済法はその一環となります。あと2期で産業組織論を取ったので、この2科目はほぼ同じ問題を法学の観点から追及するか経済学の観点から考察するかということで合わせて履修すると効果が高いとどちらの先生もおっしゃってました。独占を中心とする競争阻害行為に対する法制度や審決実務の変遷や実例、課題が抑えられていきます。パワポ提示で授業が進みましたが、とにかく進行が早く、ついていくのが大変。試験も終わったら酸欠になるくらいハードで息も絶え絶えでした。でもその分のリターンはありました。

 午後の経済原論は西先生。前学でも1科目、経済原論を取りましたが、完全に忘れています。まだテキストの必修原論にまごついていた時期なのでここで取らねばという感じです。経済原論のスクは夜スク(週末スク)でもありますが、夏スクの原論は基礎編という位置づけで西先生の説明は本当にわかりやすく目から鱗でした。でも、ただ聞いただけだと身につかないのはどの科目でも同じです。代替効果や所得効果、ギッフェン財の概念などはこの科目を取って復習ノートを見返してあああという感じでした。取ってなかったらまだ今の時点でも単位は半分くらいだったかもしれません。で、スクの試験ではありえないミスをしました。プラスとマイナスを間違えるとか言ったレベルの。そういえば、20年以上前の大学受験の英語で掛け算の問題が出て見事に間違えました。英語力ではなく小学校レベルの算数が分からなかったという。それに次ぐボーンヘッドをやってしまいました。経済法の酸欠が尾を引いたというのは言い訳にもなりません(苦)。

 

科目(スクーリング)回顧(公共経済学、世界経済論)

 今回からスク科目の回顧です。まず、入学年度に履修した2013年度2期科目から。入学初年度の2013年度は2期に出席し、公共経済学と世界経済論を取りました。夏スクでは午前と午後の2科目が取れますが、聞くと組み合わせの定番のようなものがあり、公共経済学を午前に取れば、午後には経済政策を組み合わせる人が多いようです。私はそれを無視して午後は世界経済論に行きました。この組み合わせにしたのはおそらく、数式があまりないだろうという不埒なものだったような記憶もあります。

 公共経済学はテキスト科目の財政論との絡みで取りました。予習がてら財政論のレポも書いてました。先生はお二人が3日ずつご担当されるオムニバス式です。テキスト科目でいう国民所得論の内容も少し触れながら、ディスカッションタイムもある構成です。テキスト科目の原論の学習がマクロ分野にまで進んでいない時期だったので原論への程よい助走のような感じにもなりました。ちょうど、東京五輪が決まった時期で授業でもそのことが再三取り上げられていました。「お・も・て・な・し」というフレーズが叫ばれていたかと思いますが、それから3年半、事態はとんでもない方向へ来てしまいました。とにかく4年に1回、全力パフォーマンスを見せに来てくれる選手がベストコンディションで完全燃焼できる環境にしてほしいものです。

 世界経済論はこの当時、本年度は夜スクをご担当される宮﨑先生がご担当されてました。世界を駆け巡るマネーという怪物の本性とダイナミズムが学問的に語られるという刺激的な科目でした。とにかく先生の一言一言に集中してメモを取ることに終始した6日間でした。

科目回顧(改訂・会社法(E)、法学概論(E)、経済法(E))

 科目回顧、単位修得済みテキスト科目の最後は法学系選択科目の会社法、経済法、法学概論です。会社法(E)は法学部の学友の皆さんから「超難関科目で私は手を出さない」と明言されていた記憶があります。卒論が少しそちらにも関係するのでかまわず、トライしました。レポはとにかく細かく制度を拾う必要があります。「法的に論じる」とはこの科目については、理論的整合性というよりはいかに条文に即して条文を正確・的確に拾うかということを意味するようです。それは会社法の領域が企業の環境変化に応じて臨機応変に姿を変えていることの裏返しでもあります。レポは2回目で合格しましたが、合格版は1万字以上書いてました。法学部の学友さんに会社法のレポ通過に驚かれた記憶があります。細かさが要求されるレポに対して、試験は私が受験した時は基本をちゃんと徹底しているかが問われていた気がします。幸い、1回の受験で単位は取れました。

 経済法(E)は2014年度の夏スクで同名科目を取ったのでその復習としてテキスト科目にもトライです。夏スク履修時で出てきた事件がレポでも取り上げられ、重要な事件であることがわかります。試験では何と時間が不足してしまいました。これは痛かったです。経済法はスクもテキストも試験時間は足りず、酸欠になるものとして準備するに越したことはないなぁと思います。

 法学概論(E)は2015年度からの新設科目です。早速、追加履修登録をして配本を取り寄せ、レポも書きました。科目が新設されて最初の科目試験に勢い勇んで受験したもののまさかに"D"が待っていました。新設最初の試験は要注意ということなのかはわかりませんが。洗礼をしっかり浴びてしまいました。秋の試験では経済変動論に行ったのでパスして、2015年度4回試験で単位は取りました。

 テキスト科目の回顧はこれにて終わり、次回からは放送英語以外のスク科目に移ります。

科目回顧(人口論、計量経済学)

 科目回顧、続いて人口論計量経済学です。この2科目はいずれも科目試験で苦労しました。いずれも複数回落ちました。計量経済学は、入学願書にこの科目があるから慶應にした、と書いた科目です。総合科目の統計学(A)の延長で"R"という統計ソフトを使ってコマンドを操作して課題のデータを様々な回帰式等を作って分析します。レポでは最初、この統計ソフト"R"がなかなか言うことを利いてくれず、ソフトを使えるようになるまでに相当の時間がかかりました。レポは出してみると1回で通りました。今度は試験です。試験ではコンピュータは使えませんから、コマンドを書くような問題ではないなと想定はできましたが、試験形式がよく分からずでした。教室でのペーパー試験で出来る問題設定の仕方を考えるとあれしかないなぁと思い浮かびましたが、覚えるのには苦労しました。評価はともかく、願書に書いたことをやらずに終わるという事態は回避できました。

 人口論はテキスト科目では最後まで残りました。試験の評価が特に辛い気がしました。まぁ、この科目をやっていた時期は履修も大詰めで卒論と履修の同時並行でしたので、なかなか対策が回らずでした(そんなことばかり言ってる・・・)。しかし、人類の今後を考えるには必要な内容です。人類の生殖行動と宗教の関係や人口構成の変動原因等はとても興味深い内容です。

科目回顧(西洋経済史(中世・近世)、社会思想史II-近代-)

 科目回顧、今回は歴史系の選択科目です。西洋経済史は中世と近世があり、社会思想史、そして日本経済史が歴史系の選択科目です。私は日本経済史は選びませんでした。日本経済史は私の入学年度から新テキストになりましたが、配本の市販書があまりに太すぎてリタイアしました。なぜか、3年ほどでまたテキスト変更になっています。一方、慶應通信を始めて、大学受験の時、人名が舌を噛み、嫌いだった西洋史も重要だと気付き、西洋経済史を2科目ともとりました。まず、手を付けたのはA群の近世です。昨今のEUの動向にも重要な影響を与えているとある工業国について考えるのがレポでした。とても興味深く取り組めました。しかし、試験は経済史系だけあって必修の経済史よりはコンパクトですが、その分西洋については深い記述の配本に四苦八苦して、2回ほど試験に落ちました。しかし、2015年度10月試験で奇跡の合格。116単位に到達しました。入試で覚えないといけないような英傑の活躍もそれに至る段階として、人々が日々生きるために必要なモノをつくる時の創意工夫や取組が経済や社会の構造に影響し、各国でのルールや政治の仕組みにも影響したことを学びました。これは中世も同じです。

 中世は近世を取った勢いでレポを作成しました。レポの課題パターンは決まっているようですが、シラバスに挙がっている参考文献は前学の図書館の閉架書庫の中に。この時期、卒論に取り組んでいて、また、2016年度1回試験で受験しましたが、仕事の都合が読めなくて直前まで受験できるか分からなかったので、十分な試験対策ができなかった科目です。もう少し時間を使えれば成績ももう少し上がったかもしれません。

 そして、社会思想史は私の入学年度には当時、経済学部唯一の1単位専門の「社会思想史II-近代-」という科目で配本も70ページちょっとでした。70ページと言ってもさっとは読めません。現在は4単位科目の「社会思想史」が出来ました。4単位の方の追加履修もかけたのですが、単位が奇数になっていたので偶数に揃えようと1単位の旧科目にまずトライしました。近代社会のとある重要概念に関する思想家の展開を論じるような課題でしたが、厳しい指摘がたくさん。レポはお情け合格の様相でした。試験は新科目と同時実施でしたが、1単位な分、若干負担が小さかった気がします。4単位の方にもトライしようと思いつつ、そのまま出せずに終わってしまいそうです。