学志入楽(慶應義塾大学通信教育課程)

思うところあり、慶應義塾大学通信教育課程(経済学部)に学士編入しました。志を持って楽しく学んでゆきたいと思います。

総合講座(大阪)第1回

 明日から週末スクですが、今日から大阪シティキャンパスでも地方スク、「総合講座 ラテンアメリカから世界を考える」が開講。昨年は抽選落ちしましたが、今年は抽選に通り、受講できます。体力的には厳しいですがやっと手にしたきっぷですから頑張って行きたいですね。この大阪開講の地方スクは東京での夜スク金曜日と同じスケジュールで講義が進みます。初回の受講者数はざっと見たところ定員にほぼ近い感じで席が埋まってました。初回は経済学部の工藤先生より講義の全体説明とラテンアメリカ地域についての全体的なお話。この分野の最先端の講師陣が集まる贅沢な講義となります。

 アメリカと言うと大西洋奴隷貿易の問題が連想されますが、アフリカから現在のアメリカ合衆国に連れてこられた奴隷の割合は約4%ほどで大半がブラジルやカリブ海地域へ連れてこられたとのことでした。そして、講義全体を通してのキーワードである"coloniality"が紹介されました。この言葉はWalter Mignoloによって提唱されたもので、植民地問題をmodernity、つまり近代性のもう一つの側面としてとらえ、ヨーロッパの視点でもたらされた文明、進化、発展、近代化、合理化、グローバル化というものが生み出す上で自分とは異なる他者の劣等性をクローズアップすることで自己正当化を図ることにつながる、そしてそのことにより植民地支配を正当化するロジックとして機能してしまうことが紹介されました。そして、「ラテンアメリカ」と言った場合にそこにはアングロサクソンアメリカへのやはり劣等感が含まれてしまい、そうすると先住民やアフリカ、アジア系住民の存在と文化を見えなくしてしまうことで一種の思考停止が生まれてしまうことに警鐘が促されました。

 この問題、現在の日本がおかれた状況を見ると種々のメディアで同じように自己と他者を比べて優劣を論じたりする記事を目にしたりしますが、根本は同じように思います。このような難しい時世だからこそこのことはよく考えなければならない問題であることを初回の講義で学びました。

 明日は週末スク初日、京都7時45分ののぞみでいざ三田へ!!